タスクのリードタイムを最小化せよ

リードタイムとは?

リードタイムとは、発注から納品までにかかるトータルの時間のことを指します。 より具体的には「顧客からの要求を認識した日時」から「顧客に価値を提供した日時」までの所要時間のことです。 一般的なタスク管理の文脈としては、顧客は必ずしもいないので、 「タスクの依頼があった日時、または自分自身がタスクを認識した日時」から「タスクを完了した日時」 までの所要時間として、リードタイムという言葉を使います。

リードタイムが長いと何が起きるか

ビジネスとしてのリードタイムが長いということは、顧客に価値を提供するのに時間がかかるということですので、 以下のような問題が発生します。

  • 顧客がしびれを切らすことにより、信頼を損なう、場合によっては依頼がキャンセルされる
  • 時間が経つほど顧客の要求は変わり、当初の要求を満たすことの価値が下がる
  • 提供する価値の対価を受け取るまでの時間が伸び、資金面での問題となる

ではタスク管理としてのリードタイムが長いと何が起こるでしょうか?

  • 依頼者がしびれを切らすことにより、信頼を損なう、場合によっては依頼がキャンセルされる
  • 時間が経つほど依頼者の要求は変わり、当初の要求を満たすことの価値が下がる

ビジネスではないので最後の対価の受け取り問題ははっきりとは出てきませんが、大体同じ問題は起こります。 これは依頼者がいない自分自身のタスクの場合でも同じことです。

  • なかなか終わらないタスクを前に、自信が持てなくなる、場合によってはタスクを諦める
  • 時間が経つほど自分自身の要求は変わり、当初の要求を満たすことの価値が下がる

リードタイムを最小化することのメリット

逆にタスクのリードタイムを最小化することができれば、 実行力もつく、自信もつく、価値が生まれる、いいことずくめなわけです。

さらにリードタイムを最小化をしようとすると、ひとつひとつのタスクに集中せざるを得ないため、 生産性が上がり、同じ時間で消化できるタスク数を増やすことに繋がります。

リードタイムの最小化を妨げる要因

リードタイム最小化が良いということは、すんなり理解できる話だと思いますが、 ではそれを現実に適用できるかというと難しいところもあります。

リードタイム最小化を妨げる要因としては例えば以下のようなものがあります。

  • 集中力が続かない
  • 気分よって安易にタスクに着手し、着手中タスクが増え続ける
  • タスクが他人のアクション待ちのまま進まない
  • タスクをある程度進めたところで満足してしまう

このような問題はタスク管理のツールや方法論でなんとかしようという試みがあります。

以上、私が思うタスク管理上の最重要メトリクス「リードタイム」、 最重要原則「リードタイムを最小化せよ」についての紹介でした。